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企業インタビュー(3):株式会社チアリー

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1973年創業の株式会社チアリーは「すべての人々にITで豊かさを」をモットーに、主要教育事業の1つとして「パソコン市民講座」を通じてシニアの新しい挑戦や変化対応を後押しし、また様々な文化的交流サービスも提供しています。今回は、株式会社チアリーの和田浩一代表取締役にインタビューさせていただきました。

ーー 貴社の主な事業内容についてお聞かせください。

もともと弊社は創業オーナーが小学校の先生であったこともあり、1973年に子供向けの英語教室として創業いたしました。現在も80教室ほどございます。2001年からパソコン教室を立ち上げておりますが、私はその頃からチアリーに参加させていただいております。これからの時代はITが生活や仕事に不可欠であると考えておりました。当時のパソコン教室はビジネスに役立つスキルアップの場としては多く存在しましたが、シニアや主婦の方にとって通いやすい教室は稀でした。そこで初心者の方に優しい地域密着型教室のパソコン市民講座としてサービスを開始し、現在、約100教室を直営で展開しております。一般的にはパソコン教室はフランチャイズ(FC)展開が多いなか、弊社はホスピタリティー(おもてなし)や教育マインドを大切にしたいという思いから、直営にこだわって運営しております。

ーー パソコン市民講座がシニアや主婦に人気です。パソコン市民講座の特徴を教えてください。

弊社のポリシーとして、全世代の方々に「生きる力につながる学びを提供する」と考えており、パソコンやプログラミング、英語など、それぞれのスキルだけを身に付けるというより、それらを通じて生活を便利に、そして世の中とのつながりを持っていただくというようなことを重視した教育を現在行っております。分かりやすい教材づくりと通いやすいショッピングセンターを中心とした居場所づくりで、つながり・交流の場を提供しております。

パソコン市民講座の講師は約400人おり、95%を女性が占めています。講師は教室の近隣にお住いの主婦の方が多く、シニアの方向けに楽しくわかりやすく教えることを心がけております。会員は主に40歳代から70歳代にかけてで、各年齢層が20%ずつの構成になります。60歳以上の方々の40%以上は200時間以上の特別会員様になられるなど長く通われおり、毎年4~500人ほどシニアの方々が増えてきております。パソコン市民講座の会員の内訳をみると、全体では女性が7割、男性が3割ほどとなっていますが、シニア層になると男性が約3分の1を占めるようになり、男性の比率が高くなってきます。

ーー シニアの生涯学習についてどのようなお考えをお持ちでしょうか?

パソコン教室で学ばれる方々は、卒業されたり諸事情により、在籍期間通常は1~2年程度と短期です。それでは楽しみを継続するためにはもったいないという思いのなかで、パソコン教室を修了されてからも関わりを持つことができる「プレミア倶楽部」というものを10年前にスタートさせていただきました。会員は現在12,800名で、年間7~8%の会員数の伸びがみられます。会員の方々の約半数を60歳以上の方々が占めています。ご自宅から半径2キロメートル圏内のそれぞれの教室に8割近くの方々が通われております。

「プレミア倶楽部」では会費として月々2,200円いただいておりますが、入会されますと、自分専用のウェブサイトを持つことができます。毎日ご自身のIDとパスワードでログインでき、教室だけで学ぶだけではなく、自宅でも復習されたり新しい学びができるようになっています。ご自宅でパソコンが動かない、ネットにつながらないといったトラブルについては、弊社は年中無休の専用コールセンターを設置しており、会員向けにパソコンのサポートサービスを提供させていただいております。

「プレミア倶楽部」のサイトは新しい内容やサービスを日々アップデートしております。さらにはグルメや旅行などカテゴリーで趣味サークルの交流サイトに入っていくこともできます。また、個別にパソコンを学ぶだけでなく、一緒に脳トレ的なゲームを行ったり教室でカレンダーやうちわ作りなどを楽しんだりできます。ホテルやレストランなどの割引の特典もご提供させていただいております。

この5月には中之島公園においてプレミア倶楽部主催で第1回「フォト散歩」を企画し、大阪の史跡などを巡りながら写真家の講師による撮影のレッスンを受けられるイベントを教室外で開催いたしました。200名ほどの参加者があり、フォト散歩に加えて参加者間での交流を楽しまれました。

教室を通じてシニアの居場所を提供するだけではなく、「自立」と「つながり」を大事にしています。これらを支援することで、例えば災害時でもご自身で連絡を取ったり情報を集めながらライフラインを確保することができるかと思います。電話がつながらなくてもLINEを使って安否確認ができます。お一人おひとりにITをしっかり使いこなしてもらって、困難があるときに自分で乗り越える力をつけてもらいたい。また生徒が仲間や先生、地域社会と「つながり」を持つことで何か困ったことがあったときには支援していく。それが生きる力に繋がるという思いで教室運営を行っています。

ーー 現在、貴社がシニア向けのサービスで直面または取り組んでいる課題についてお聞かせください。

インターネットを使いこなすことが交流であったり買い物であったり全てに通じるかと思いますが、シニアの方こそ必要なサービスがインターネットに詰まっています。ただ課題としては、パソコンができる人がより目的をもって何かをさらにするという一方、パソコンに対してまだ見ぬ恐怖のような感覚をお持ちで全くご使用にならない方々もおり、ここに二極化が見られます。このように今までパソコンを使われたことがない方々にとっては、ハードルが高く感じるために期を逸している状態が続いていることを強く感じています。

ネットショッピングやスカイプなどこれからはパソコンが使えないと生活の格差につながっていくのではないかということを大変危惧しています。今までパソコンと縁がなかったり、難しいと思ってしまいパソコンを全く使ったことがない方々の動機付けを行ない、改めて一歩踏み出すことを何かお手伝いできないかと考えています。教室まで来ていただければ体感して楽しんでいただけますので、それからのご支援についてはご提供できる自信があるのですが、そのためのきっかけが大切になります。ご存知のないことはきっかけや目標になりませんので、これだけ便利になっているということを現在の生活と照らし合わせて感じていただきたいと思っています。

シニアの方々を対象とした教育関係者らと話しておりますと、シニアの学びの意欲は昔と比べて高くなってきており、学び直しや新たな学びの機運が高まってきていると聞きます。人生100年時代といわれているなかで、その学びの機運を促進するのがITだと考えています。私たちの責任はそういうことでも大きいと感じています。きっかけづくりとしてシニア大学との連携して教えに行ったり学びに来ていただくことも模索しております。

ーー 貴社が考えるアクティブエイジングとは?

最近では、パソコンに限らずiPadやiPhoneの使い方を習いたいという方が多くみられます。好奇心が旺盛な女性が多く、学んだりアクティブに過ごしながら生涯学習をされています。最初はパソコンの使い方から始められた方が、これを機に刺激また活性化され、パソコンを活用し、より目的を持って新たな学びや交流を初められるケースも多く見受けられます。このような楽しみながらの学びこそがまさに「アクティブ」につながっていると考えられます。

何か新しいことに挑戦したり変化に対応していくことが人間として脳も含めて活性化につながっていくと思います。教育、学びで未知のITに触れていただくところがアクティブエイジングになってくると思います。そのことによってパワフルになっていただく、新しいものにチャレンジしていく意欲をもってITができるようになってくることによって、様々な不安や不便を解消していただけると考えています。そのようなとても大事である意欲を持つことをいかに動機付けをさせていただけるか、例えば、いろいろな新しいものをご紹介したり、触れ合う機会をご提供できるかということが私たちの役割だと考えています。

ーー 座右の銘を教えてください。

いくつか持っていますが、その中でもマハトマ・ガンジーの名言で「明日死ぬと思って生きなさい、永遠に生きると思って学びなさい (Live as if you were to die tomorrow. Learn as if you were to live forever.)」がとても好きな言葉です。明日死ぬかも知れないと思って全力で生きること、そして永久に生きるかもしれないという思いでいろいろ日々学びなさいということです。両方大事なことですが、まさに私たちが提供しようとしているサービスに通じるところがあります。当然過去も大切で未来のためにという気持ちでありながら、今から良くしていくためにどうするか、新しいことにいくつになってもチャレンジしていくことが大切であると考えています。日々を懸命に生きるということで自分自身もどうあるべきか、会社もそうありたいと考えています。それを生徒の皆さまにもご提供させていただきたいと考えています。今から学ぶことが恥ずかしいと考えたり学ぶことへの不安を持つ80歳ぐらいのご年配の方にも、今だから学べるのでしょう、今こそチャンスですよとお伝えしています。

 ーー 今後のチアリーのサービス展開についてお聞かせください。

会員の方はパソコンができるようになってきて、パソコンだけに限らずいろいろな興味をお持ちで、そういう方々にもっと様々な楽しみを色んな機会や場所で提供できないかと考えています。また、会員数につきましては毎年5~600人増加していますが、習っている人が今度は教える立場になればと考えております。教育というのは教えるのが一番の学びになるというのが通説です。総務省が「地域におけるIoTの学び推進事業」で行っていますように地域で子供とシニアがプログラミング等のICTを一緒に楽しく学び合ったり、地域でシニアが子供に教える場面ができればと考えております。そういった場所の提供であったり、後押しができればと考えております。

ヨガやハンドメイドなど文化的活動経験の豊富なシニアに来ていただいていろいろなイベントができないかと考えていたりもします。楽しみを広げるという目的とともに教える側にもまわっていただくことがいろんな意味での活性化につながるのではないかと考えています。私たちとしても、ファンの方が増えてきて輪が広がっていくということができないかと考えています。

パソコンだけに取らわれず生きる力を養って文化的なこともしていただきたいと考えておりますが、弊社としてはITから離れずITからプラスアルファとなるものが得られるような来やすい場を提供していきます。ショッピングセンターで弊社のサービスを提供している関係で、同じショッピングセンターでビジネスをされているところからいくつかのオファーもいただいております。

弊社はパソコン教室関連の主要5社のうち3、4番手になろうかと思います。上位の会社はフランチャイズ(FC)が中心ですが、弊社は教室数などの規模を大きくすることが目的ではなく、いかに想いを共通にした教室や先生を増やしていくことが大切だと考えています。生徒の皆様と顔の見えるサービス提供にこだわり、企業規模は追わず、より付加価値を高めていくオンリーワンの教育、サービスを提供し続けることを心がけております。

本日はありがとうございました。

2018年7月 (チアリー大阪本社にて)

和田 浩一(わだ こういち)
株式会社チアリー
代表取締役社長

(敬称略)

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