◇元警官のJICAボランティア 三野 正二郎さん68
県警を退職後、現役時代の選手経験をいかし、国際協力機構(JICA)のシニア海外ボランティアとして、柔道の普及に努めている。今秋から2年間、中米のコスタリカで、子どもから五輪を目指す強化選手まで幅広く指導する予定で「きれいな一本をとる日本の柔道を教えたい」と意気込む。
高松商高、国学院大で柔道部に所属し、1972年に県警に入った。機動隊員として過激派の警備などに出動する傍ら、県警で柔道を続け、県代表選手として国体にも出場した。
高松東署地域課長などを務め、定年が見えてきた頃、第二の人生を考えた。頭に浮かんだのは、若い頃に経験したJICAでの海外ボランティアだった。
警察官になって3年目、仕事やプライベートの悩みを振り払おうと、青年海外協力隊員に手を挙げ、2年間、ケニアで警察官らに柔道を教えた。他に教えられる人はおらず、必要とされていることが分かった。
「あの時のやりがいと心地よさをもう一度味わいたい」と、55歳から英語の勉強を始めた。退職間際にJICAの長期派遣プログラムに申し込み、2010年に退職すると、ケニアへ。計4年間、現地の警察官らに柔道を教えた。
15年12月から3か月間、派遣されたトルコでの指導経験が最も心に残っている。強化選手としてオリンピックセンターに集まる14~20歳の女子選手を教えた。彼女たちは柔道に真剣で、練習でも負ければ、泣いて悔しがった。教えた技で試合に勝つと、その様子を撮ったビデオを見せて喜び、次に教えてもらいたい技をリクエストしてきた。「柔道で成功したいという思いがひしひしと伝わってきた」
コスタリカへの派遣は昨年2~8月に続いて2回目。前回は、国内各地の道場巡回と、週1回、強化選手が集まる首都サンホセで指導した。巡回する道場では、散らかった靴をそろえ、道場を自ら掃除した。手本を示すと、まず保護者がまねをし、自然と子どもたちも続いた。・・・

情報源: 柔道の心技 海外で伝授 : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)