■8割超の企業が「継続雇用制度」を選択
2006年4月施行の「改正高年齢者雇用安定法」で、国は企業に対して「継続雇用制度の導入」「定年の引き上げ」「定年制の廃止」のいずれかの措置を講じて段階的な雇用延長をするよう義務づけました。その後も改正を重ね、2013年の改正では「原則、希望者全員を65歳まで雇用」を義務づけました。
厚生労働省「平成29年 高年齢者の雇用状況(6月1日現在)」によると、「継続雇用制度の導入」と「定年制の廃止」を導入している企業は前年よりわずかに減少し、「定年の引き上げ」が増加しています。
● 高年齢者の雇用確保措置の実施状況
 継続雇用制度の導入 124,982社 80.3%(前年比1.0%減)
 定年の引き上げ 26,592社 17.1%(同1.0%増)
 定年制の廃止 4,064社 2.6%(同0.1%減)
では、雇用確保措置がどのような状況なのか、もう少し詳しく見ていきましょう。

■大企業より中小企業のほうが高年齢者雇用に積極的?
措置内容を企業規模別に詳しく見ると、希望者全員が65歳以上まで働ける企業は、中小企業が78.0%(10万9098社)に対して大企業は55.4%(8983社)です。さらに70歳以上までとなると、中小企業が23.4%(3万2779社)に対して大企業は15.4%(2497社)。どちらかというと、大企業より中小企業が高年齢者雇用に積極的なようです。
● 希望者全員が65歳以上まで働ける企業の状況
・希望者全員65歳以上の継続雇用制度
 中小企業 7万9960社 57.2%(前年比0.5%増)
 大企業 7465社 46.0%(前年比0.9%増)
・65歳以上定年
 中小企業 2万5155社 18.0%(前年比1.1%増)
 大企業社 1437社 8.9%(前年比0.7%増)
・定年制の廃止
 中小企業 3983社 2.8%(前年比0.1%減)
 大企業 81社 0.5%(前年と同じ)
● 希望者全員が70歳以上まで働ける企業の状況
・70歳以上までの継続雇用制度
 中小企業 1万9961社 14.3%(前年比1.3%増)
 大企業  1421社 8.7%(前年比1.0%増)
・70歳以上定年
 中小企業  1670社 1.2%(前年比0.1%減)
 大企業 39社 0.2%(変動なし)
・定年制の廃止
 中小企業  3983社 2.8%(前年比0.1%減)
 大企業   81社 0.5%(変動なし)
・その他の制度で70歳以上まで雇用
 中小企業 7165社 5.1%(前年比0.1%増)
 大企業 956社 5.9%(前年比0.3%増)

■企業は「定年の引き上げ」や「人事考課」「給与水準」の見直しなどを検討
「原則、希望者全員を65歳まで雇用」が施行されて5年。大企業の経営者は、高年齢者雇用の問題と将来の姿をどのように考えているのでしょうか。日本経済新聞社が発表した「社長100人アンケート」(146人が回答、2018年3月30日付日経産業新聞)の結果をご紹介します。尚、約9割の企業が60歳定年で継続雇用制度(再雇用)を導入しており、約6割が・・・

情報源: 経営者側は「60歳定年後も働く人」をどう考えている? [定年・退職のお金] All About