こんにちは、慶成会老年学研究所の宮本典子です。
高齢者は、超高齢社会のいちばん先をいく人たちです。共に生きやすい社会をつくることは、次の世代の未来をつくることになると思いませんか?
高齢になると、聴力や理解力など様々な機能が衰えて、認知機能の低下が見られるようになります。その結果、高齢者と話している側には、自分の伝えたい内容が相手に十分伝わっていない、と思えることが増えてきます。
そんなときに、何げなくとられている「対応」があります。

■高齢者だと、接する態度が変わる
先日訪ねた眼科の待合室で、80歳くらいの女性と隣り合わせました。そこへ看護師がやってきて、簡単な問診を始めました。
「おばあちゃん、今日はどうしたのぉ?」
「目、ちょっと見せてぇ」
「はあい、上見てぇ。今度は下見てぇ。そうそう、上手、上手ぅ」
「呼ばれるまで、ここで待っててねぇ」
女性は、黙って、看護師の指示通りに行動していました。
次は、私でした。このやりとりを聞いて気持ちがざわついている私に、看護師は何事もなかったかのように「今日はどうなさいました?」と問いかけてきました。
同じ成人の患者なのに? この態度の変わりようを、隣の女性はどう見ているだろう。まるで自分が悪いことをしたかのような胸の痛みがありました。
私は、こうした現象に、「高齢者=弱者=子ども」、つまり、高齢者はもはや一人前の存在ではない、という間違った思い込みを感じます。・・・

情報源: 高齢者は子どもと同じですか? : yomiDr. / ヨミドクター(読売新聞)