景気の拡大で人手不足が続く県内で、65歳以上のシニア層を積極的に求人する企業が目立っている。山梨労働局によると、平成28年度に65歳以上で就職した人は、前年度比33・4%増の934人と5年連続で増加した。これは求職者の4人に1人に当たる。雇用主は人手不足への対応だけでなく、勤務時間の自由度が高いこと、人生や職業の経験が豊富なことなど、シニアならでは強みを評価し、積極的な採用に動いている。
県と山梨労働局が3月に甲府市内で行った「シニア世代合同就職面接会」。丸十山梨製パン(甲府市丸の内)は、70代の女性2人を採用し、パン製造部門に配属した。
採用担当役員は「パン作りは朝早く、午前1時や3時から勤務するシフトもあり、『どの時間帯でも働ける』という方や、働く人が少ない時間帯に働ける方を採用した」と話す。
「シニア雇用で不足する人手を確保したい」と話す求人企業だが、口をそろえるように「勤務時間の自由度の高さ、豊富な経験に基づく職場のムードメーカー的な役割」への期待感も示した。
面接会で65歳の男性の採用を決めたシャトレーゼ(甲府市下曽根町)の人事担当者は、「シニアは勤務シフトに柔軟に対応しやすく、正社員のシフトが組みやすい」と「働き方改革」への貢献を期待する。
同社の社員数はアルバイトを含めて約2千人。このうち、65歳以上は製造部門を中心に数十人規模という。 面接会で採用が決まらなかった山梨ヤクルト販売(甲府市下飯田)の人事担当者は、「今後、社内保育所を開設する際、60代の保育士経験者の採用も検討したい」と話す。
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一方、60歳以上の県内在住の会員が登録する公益社団法人「県シルバー人材センター連合会」(甲府市飯田)は、29年度の会員数は4744人、請負件数は2万5797件。同会業務課によると、会員数は3年連続、件数は4年連続でいずれも増加している。
仕事は、農作業の手伝いなどの業務請負のほか、事業所への人材派遣も行っている。 会員の平均年齢は72歳。担当者は「昔のように『60歳以上はちょっと』とためらう時代ではなくなった。求人側の採用意欲は旺盛です」と話す。

情報源: 山梨県内企業、シニア層を積極求人 勤務時間の自由度、豊富な経験評価 – 産経ニュース