豊田市宮口一色自治区の高齢者クラブ「青葉会」が、月1回、住民向けの映画上映会を始めた。高齢者の外出機会を増やすのが狙いで、25日には第1回上映会を地元の区民会館で開催。往年の名画を鑑賞した人たちは、映画にまつわるそれぞれの思い出を懐かしんだ。
スクリーン代わりの白いテーブルクロスを壁に張り、その前にパイプ椅子を並べればたちまち区民会館の一室が「映画館」に早変わり。上映会は午前と午後の二回で、午前は「ローマの休日」を会員ら十九人が鑑賞した。王女を演じるオードリー・ヘプバーンらがコミカルな演技を見せる場面では、笑い声が響いた。
主婦永田カネ子さん(78)=宮口町=は、若かりし頃に夫とデートで訪れた映画館で見たことを思い出したといい、「懐かしい思い出が走馬灯のように浮かんだ」とほほ笑んだ。主婦矢頭美重子さんは(85)=同町=は、洋裁学校の先生と同級生と畳敷きの映画館で鑑賞したことを振り返り、「悲しい映画だけど、今回もみんなで見るのは楽しかった」と話した。午後の回では国民的人気映画「男はつらいよ」を上映した。
青葉会の会員の平均年齢は七十四歳。宮口町、汐見町、白山町、高崎町の四町からなる宮口一色自治区の男女百十二人が所属する。月数回、区民会館などに希望者が集まって運動をしたり、地域の清掃をしたりしている。
上映会は、前会長の佐々木巌さん(71)=宮口町=や現会長の吉村康夫さん(72)=白山町=が中心となって企画。佐々木さんは「運動が苦手であまり外に出ない人でも気軽に参加できるよう考えた」と話す。
上映作品は会員たちの人気投票で決まり、今後も午前に洋画、午後に邦画と一日二本立てで開催する。吉村さんは、高齢者の外出のきっかけになるだけでなく、「上映会が地域に根付いて、いろいろな世代の人が足を運んでくれるようになれば活気ある憩いの場になる」と期待している。

情報源: 外出して名画楽しんで 豊田の高齢者クラブが毎月上映会|中日新聞