7月にかけて高齢の親の元に2018年度の後期高齢者医療制度などの保険料の通知書が届く。子が親に仕送りをして生活を援助したり、親の社会保険料を負担したりすると、子の税金を減らすことができる。どんな仕組みか見てみよう。
都内に住む会社員Aさん(57)は隣県で一人暮らしをする母親(88)に生活費を毎月5万円仕送りしている。母親の公的年金は月約10万円。食費や光熱費は賄えるが、医療費などが膨らむと年金だけでは足りなくなるからだ。
Aさんは母親の社会保険料負担が重いことも気掛かりだ。75歳以上が加入する後期高齢者医療制度の保険料が年間6千円、公的介護保険料が同約4万7千円。それぞれ年金から特別徴収(天引き)されている。Aさんは「母親の代わりに保険料を払いたいが、自分の家計も決して楽ではない」と悩んでいる。
税理士の藤曲武美氏は「高齢の親に毎月生活費などを援助しているなら、税務申告すれば節税できる場合がある」と助言する。カギは「所得控除」だ。
所得控除とは家族構成や事情などに応じて、所得から各種の控除額を差し引き、税負担を減らせる仕組みだ。納税者本人だけでなく、生計を共にする家族の分も控除できる。Aさんは仕送りで親の生活を支えているため、離れて暮らしていても「生計を共にしている」とみなされる。
では、どのような所得控除が使えるのか。まずは「扶養控除」だ。親の所得が38万円以下なら、親を扶養対象にできる。Aさんの母親の収入は公的年金約120万円のみ。公的年金には手厚い控除があり、65歳以上の場合、年金収入120万円までは所得がゼロになる。つまり、扶養控除の対象にでき、Aさんの所得から48万円(住民税は38万円)を差し引ける。
「社会保険料控除」も使える。納税者が自分だけでなく、生計を共にする家族の分の社会保険料を負担したら、その分を全額、所得から差し引ける。社会保険料には国民年金や厚生年金の保険料のほか、公的健康保険や介護保険の保険料などが含まれる。
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情報源: 親孝行して節税 生活費支援で所得控除を活用|マネー研究所|NIKKEI STYLE