高齢者社会のいま、要介護や寝たきりでなく、他からの手助けを受けない自立した生活を送る「健康寿命」の延伸が望まれています。最近、「フレイル」が要介護や寝たきりの予備軍として注目されています。
フレイルとは「加齢によって予備能力が低下し、ストレスに対する回復力が低下した状態」です。つまり、身の回りのことを行う上で自立はしているものの、感染や骨折、手術などをきっかけに生活上の機能回復が十分にできない状態のことです。フレイルの方は場合によって、要介護や寝たきりになってしまいます。また、認知症や手術後の合併症をおこすリスクが高いことが知られています。
フレイルは健康な状態と要介護状態との間の中間的な段階で、いくつかの虚弱からなりたっています。主なものとして、身体的な虚弱(身体的フレイル)があり、加えて不眠やうつなどの精神・心理的な虚弱(精神・心理的フレイル)、社会福祉や支援不足などの社会的な虚弱(社会的フレイル)があります。また精神・心理的フレイルの中で認知機能の低下がある状態を認知的フレイル、身体的フレイルの中で摂食嚥下(えんげ)機能低下をオーラルフレイルと言います。
身体的フレイルの診断としては①体重減少(6カ月で2~3キロ以上の減少)②疲労感(訳もなく疲れた感じ)③生活活動量の低下(軽い運動や体操をしていない、週1回以上の定期的な運動はしていない)④歩行速度の低下(1・0メートル/秒未満)⑤筋力低下(握力、男性では26キロ、女性では18キロ未満)のうち、3項目以上当てはまる場合は「フレイル」、1~2項目該当は「プレフレイル」と診断します。
フレイル高齢者は、地域在住高齢者の10%以上とも推測されています。フレイルは適切な介入により、健康な生活に回復することが見込まれるので、早く見つけることが大切です。

情報源: 心身の力が弱る「フレイル」要介護の予備軍、早期発見を:朝日新聞デジタル