17日は敬老の日。県内の100歳以上は男性91人、女性782人の計873人(9月1日現在)で、前年同期より6人減った。最高齢は日出町の111歳の女性。長寿者には趣味の活動を今も楽しく続ける人がいる。「見本となる年齢の重ね方」。かくしゃくと暮らす姿は周囲の憧れだ。
「弓は心。技ではない」。森河至さん(101)=錬士5段、竹田市飛田川=は真剣な表情で語る。99歳まで30年以上ほぼ毎日、自宅近くの弓道場で練習に汗を流してきた。老人ホーム入所後は行く機会が減ったが、今も毎朝、姿勢をつくりゴム弓を引くのが日課だ。「いつでも的前に立てるよ」と健康そのもの。
地元の農協に長年勤務した後、65歳で弓道教室に通い始めた。90代になっても、分からないことがあると周りに聞いて練習を重ねた。「当てたいなど欲があったらつまらん。無心になりきった人が勝ち。それが難しい」と魅力を語る。
県弓道連盟竹田支部の加藤正義支部長(76)は「年齢を気にせずいつも前向き。支部の模範でみんなの憧れです」と慕う。
長生きの秘訣(ひけつ)は「規則正しい生活と若い頃からアルコールを飲み過ぎなかったこと」と振り返る森河さん。生活の一部となっている弓道の練習を「息が切れるまでやり続けたい」。
「永らえて 今日の祝いに 胸おどり」|。荒巻チエ子さん(101)=杵築市日野=は、100歳を祝う席で一句詠み、集まってくれた親戚たちに感謝の気持ちを伝えた。
豊の国ねんりんピック「シルバーふれあい短歌・俳句・川柳展」で2016年度から3年連続、俳句の部(女性)の最高齢賞を受賞。「まだまだ作ります」と、創作意欲は衰えを知らない。
独学で周囲に披露するようになったのは、老人ホームに入所した4年ほど前から。メモに走り書きした句などを家族や職員がノートに書き留めるようになったという。その数は100句を超える。
季節の移ろいや日々の出来事、過去の思い出などを詠む。長女の広瀬妙子さん(77)=同市南杵築=は「作品を通して母の気持ちを読み取ることができる。母なりのすてきな人生が詰まっている気がします」とほほ笑む。
広瀬さんとのおしゃべり中にもまた一句浮かんだ。しばらくノートは手放せそうにない。

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