近所付き合いの相関図を住宅地図に書き込み、地域課題を見つけ出す「支え合いマップ」を活用する動きが県内で進んでいる。住民同士が助け合う態勢を整える効果があり、マップ作成を機に地域コミュニティーの活性化に取り組む集落も出ている。
支え合いマップは50~80世帯の地域単位で作成。高齢者や障害者、引きこもりの人など支援を要する住民の情報を出し合い、住宅地図に印を付ける。交流のある世帯同士を線で結ぶほか、「ゴミ出しに困っている」「買い物支援が必要」などと課題を余白に書き込む。人間関係が「見える化」でき、課題も把握できる仕組みだ。
マップは近年、防災や孤独死防止に役立つとして注目されており、県社会福祉協議会によると、昨年度は県内でも24市町村で作られた。阿久根市では2016年度までに全自治会で完成したという。
成果も出ており、薩摩川内市の後牟田自治会(145世帯)は、昨年5月に集会所「後牟田いきいき老稚園」の運営を始めた。マップ作りで、認知症の人や独居の高齢者の存在が浮き彫りになり、誰でも自由に集える拠点として集会所を開設。今では、引きこもりがちの高齢者がサロン活動に出向き、周囲と会話を交わすまでになった。
本田親文・自治会長は「支え合いマップが地域の健康診断の役割を果たした」と効果を語る。
県社協もこの動きを後押ししており、8月には鹿児島市の県社協内に「ご近所支え合いマップセンター」を設置。同様の拠点設置は全国初といい、マップの作成手法などを指南していく方針で、担当者は「マップづくりを地域の課題解決に活用してほしい」と話している。
問い合わせは同センター(099・257・3855)へ。

情報源: 「支え合いマップ」広がる : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)