「新宿食支援研究会」代表 五島朋幸さん(52)

ふだんは穏やかな口調だが、「その話題」になるとスイッチが入る。7月中旬、東京の管理栄養士を対象にした講演会。「(最期まで口から食べられるのを)あったりまえにしたい」。情熱で語気が強まる。
高齢者の「口から食べる」を支援するプロ。加齢や病気で口から食べられなくなり、胃にチューブで栄養を入れる「胃ろう」をつける高齢者は多い。そうした患者ら約1500人を、21年間の訪問歯科診療で助けてきた。
きっかけは、大学病院に勤めていた1997年秋。東京・新宿で、高齢者の訪問診療をする在宅医に同行したことだった。衝撃を受けた。みんな入れ歯を外され、食べられるものだけを食べていたのだ。歯科医として悔しかった。大学病院の外来がない日曜に訪問診療を始めた。
ここでまたショックを受ける。入れ歯をどんなに調整しても、なぜか食べてもらえない。ちょうどそのころ、咀嚼(そしゃく)やのみ込みがうまくできない「摂食嚥下(えんげ)障害」という言葉を知る。「これかもしれない」
本や学会への参加で勉強を重ね…

情報源: 「最期まで口から食べる」を当たり前に 疾走する歯科医:朝日新聞デジタル