健康長寿達成に向けて新産業の創造やまちづくりの在り方を検討する関西健康・医療創生会議のシンポジウムがこのほど、神戸市中央区下山手通4の兵庫県公館で開かれた。出生から高齢期に至るさまざまな場面で記録される情報「ライフコースデータ」を活用する仕組みを、神戸市や神奈川県の担当者らが紹介。市民に成果を還元するとともに「新産業創出につなげたい」と語った。
同会議は関西広域連合や関西経済連合会など経済団体、理化学研究所をはじめとする研究機関などで構成。講演で神戸市保健福祉局の三木孝局長が、学校健診や母子保健などの情報を統一管理する「市民PHRシステム」を説明した。来春からの運用を目指して開発中で、市民の登録申請を受けて行政情報をシステムデータベースに移行していくといい「集約した情報から当人に適切な予防指導ができ、保険料低下にもつながる」と話した。
また、神戸市と共にシステムの開発を行う理化学研究所リサーチコンプレックス戦略室の竹谷誠室長は「データを匿名化して研究利用することで新しいビジネスも生まれる。将来は神戸市のノウハウを他の自治体にも広げたい」と力を込めた。
神奈川県ヘルスケア・ニューフロンティア推進本部室の藤澤恭司室長は、健康から病気へと状態が変化する過程「未病」に注目し、健康寿命に取り組む事業を解説した。神奈川では医療情報などの記録をまとめたシステム「マイME-BYOカルテ」を2016年3月から運用。同カルテ専用アプリは民間企業のヘルスケアアプリとデータを共有するなどし、普及拡大を図っているとした。

情報源: 神戸新聞NEXT|総合|健康長寿達成 健診などデータ活用を 兵庫でシンポ