ダイハツ工業は5日、車体に後付け可能な安全装置を同日発売したと発表した。障害物が近くにある状態で強くアクセルを踏むと、エンジンの出力を抑制して急発進を防ぐ。価格は工賃込みで5万9508円。安全機能付きの新車は増えているが、買い替えサイクルが10年近い自動車では普及に時間が掛かる。同システムで既に販売した車の安全性も高める。
後付け安全装置「つくつく防止」は、センサーや制御装置などから構成されている。ダイハツ車の販売店で3時間程度で取り付け可能。今回は累計の販売台数が多い2007年に売りだした2代目タントが対象で、今後対応車種を広げる。
センサーが前後3メートル以内に障害物を検知している時に運転手がアクセルを強く踏み込むと、システムがブレーキとの踏み間違いと判断。エンジンへの燃料供給をカットして前に飛び出さないようにする。
これまでオートバックスセブンが同様のシステムを販売しているが、車メーカーとしてシステムを販売するのはトヨタ自動車とダイハツがはじめて。
足元では消費者が安全機能を搭載した車種を選ぶ傾向が強まっている。ダイハツでも安全機能「スマートアシスト」の搭載を始めた12年から現在までに販売した新型車の85%が安全機能付きという。
ただ現在も運転されているとみられる既存車の約970万台を母数にすると、安全機能を搭載したダイハツ車の割合は2割程度にとどまる。後付けできるシステムで既存車の安全性を高める。安全機能の普及に力を入れている点を訴え、ブランド力の向上にもつなげる。
公益財団法人「交通事故総合分析センター」の統計によると、ブレーキとアクセルの踏み間違いによる事故はこの4年間では減少傾向にある。それでも17年は4722件発生した。同法人によると、ペダル踏み間違い事故は75歳以上のドライバーが起こしやすい。高齢者が増える中で対応策が求められている。

情報源: 急発進防止、後付けできる安全装置 ダイハツが発売:日本経済新聞